――INORANさんはよく後悔するタイプですか? それとも、「後悔してもしょうがないや」と切り替えて考えるタイプですか?
後悔はしないですね。しないっていうか…出来ない。あまり考えないようにします。
――「して後悔したほうが、しないで後悔したほうがいい」という言葉がありますが、INORANさんのお考えとしては、どうでしょうか?
やって後悔したほうがいいですよね、もちろん。
――結果はどうあれ、試したほうがいい、と?
うん、そう思います。
――人は誰でも、どうしても断ち切れない、「あの時ああしておけば良かった…」という後悔の念が湧くこともあると思うんです。そういう気持ちとはこれまで、どう向き合ってこられましたか?
もちろん、俺もそういう想いに駆られることはいっぱいありますよ。でも、自分で自分を許してあげるしかないですよね。(起きたことは)変わらないからさ。一生付いてくるものだと思うし。
――その時にその行動を選んだ自分自身を許す、ということですかね?
うん。後悔するってことは、納得してないってことだからね。自分を疑ってるということじゃないですか?
――認めていないということになりますよね。
そう。認めたら後悔はしないだろうし。
――「あれはあれで良かった」と思えている、ということですもんね。
うん。そう思わないとね。どうしても考えずにはいられないぐらいの後悔もあるけど、そこを右往左往というか…前へ進んだり後ろへ下がったりしながら生きてくしかないですよね。後悔って、過去をどうこうするためじゃなくて、その先の未来の後悔をどれだけ減らせるかってことなんじゃないですかね。
――なるほど。ポジティヴな考え方ですね。また、どの地点で振り返るかによっても、過去の意味も違ってきますしね。
それぞれ振り返るタイミングというのは、必然だとは思うんですけど。あくまでも前へ進んでいくために、適度にするぐらいがいいんじゃないですかね、後悔っていうのは。
――捉われすぎても前へ進めないですもんね。
そうそう。
<interview & text by Tae Omae>